【松下師恩の修行日誌】カパーラバーティvsバストリカー

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カパーラバーティとバストリカーを比較検証してみる

ブログ記事『【松下師恩の実験】カパーラバーティ1000回×21日の報告』からの続編になります。

カパーラバーティ1000回×21日間の実験で、カパーラバーティならではの効果を体験することができました。そして次の実験としてバストリカーとの比較検証を思いつきました。

激しい出入息をする点でカパーラバーティもバストリカーも兄弟のように似通っています。それどころか流派によれば、これら両者は同じであるとするところもあります。

よって次はこの両者を毎朝交互、21日間にわたって実践して、その効果を比較してみました。

今回はその結果報告です。以下は21日間の日誌(記録)をそのまま掲載しています。やや文章としてまとまりに欠けているかもしれませんが、その分リアリティを持ってシェアできるのではと思っています。

今回選択したカパーラバーティのやり方は以下の通りです。

① 左鼻でカパーラバーティの出入息10回を行います。

③ そのままのペースで、右鼻で10回の出入息を行います。

④ ①②のように左右の片鼻10回ずつの出入息を交互に、連続で1000回実践します。

⑤ 最後十分に息を満たしたら、3つのバンダをかけて限界まで息を止めます。

⑥息を吐いて、呼吸を整えます。

⑦そのまま5分間の瞑想に入ります。

今回選択したバストリカーのやり方は以下の通りです。

①左鼻でバストリカーの出入息を20~25回程度繰り返します。

②左鼻から息を入れます。

3つのバンダをかけてクンバカします。

④反対の鼻からゆっくり息を吐いていきます。

⑤右鼻でも①②③④を同様に行います。

これらを10分間繰り返します。なお、激しい出入息以外の呼吸は1:4:2の割合で行います。

5分間瞑想します。

week1の日誌(1日目~7日目)

9.07 初日。バストリカー。出入息の入息も強く行う。入息8秒、クンバカ32秒、出息16秒で実施。初日で早くもカパーラバーティとの違いを感じる。とにかくパワフルだ。いとも簡単に頭頂部へ気(プラーナ)が引き上げられる。

9.08 二日目。カパーラバーティ。バストリカーと比較すると「静けさ」すら感じる。激しい出入息とはいえ、同じリズムで延々と1000回繰り返していくから、心は静まるのかもしれない。

9.09 三日目。バストリカー。25回程度なので出入息を全力でできる。全力の方がバストリカーの効果は高い。

9.12 四日目。カパーラバーティ。頭にプラーナが集まる。首から下の存在感が薄まる。

9.13 五日目。バストリカー。

9.14 六日目。カパーラバーティ

9.15 七日目。バストリカー。右鼻が詰まっている。左鼻を塞ぐと3割程度息が通ったのでそのまま実施。終了時のエネルギーの充足感が半端ない。やはり【七つの呼吸法】の中でも最強だ。

week2の日誌(8日目~14日目)

9.16 八日目。カパーラバーティ。鼻腔から前頭葉にかけてのスッキリ感(浄化)の効果が素晴らしい!

9.17 九日目。バストリカー。

9.18 十日目。カパーラバーティ。

9.19 11日目。バストリカー。全身の充足感。それ以上になぜか左鼻腔にエネルギーが集まっている。

9.20 12日目。カパーラバーティ。瞑想時2回意識が飛んでいた。

9.21 13日目。バストリカー。激しい出入息のあとの吸う息、クンバカ、吐く息を9秒:36秒:18秒で試してみる。初の領域。問題なくできる。進歩が嬉しい。肋骨下部に刺激が入っている。

9.22 14日目。カパーラバーティ。1000回の出入息にもすっかり慣れた。何の苦もなくできるようになった。

week3の日誌(15日目~21日目)

9.23 15日目。バストリカー。20~25回の出入息を全力で行い、9秒:36秒:18秒で一呼吸する。一呼吸で一分を超えている。

9.24 16日目。カパーラバーティ。耐え難い眠気に襲われる。何とか実施する。

9.25 17日目。バストリカー。9秒:36秒:18秒で。十分に負荷をかける。呼吸筋の筋トレになる。

9.26 18日目。カパーラバーティ。

9.27 19日目。バストリカー。10秒:40秒:20秒で。これも無理なくできてしまう。成長が嬉しい!充足感がたまらない。

9.28 20日目。カパーラバーティ。プラーナは意識したところに集まる」。前頭葉にプラーナが集中する。終わったあともしばらく快が続き心地よい。

9.29 21日目。バストリカー。10秒:40秒:20秒で。呼吸筋にしっかりと負荷(刺激)を与えている。呼吸力を高めるものとして最適。しかも、秒数で負荷をコントロールできる。21日間、やりきったことが嬉しい。

まとめ:カパーラバーティとバストリカーの違いとは?

激しい出入息を行う点では似通った両者ですが、いざ交互に実践してみると体感としてまるで異なっていたことに驚かされました。

カパーラバーティはハタ・ヨーガでは浄化法に分類されています。主に腹部、鼻腔、前頭葉の浄化です。どこに意識を向けるかで実感される効果が変わってきます。「プラーナは意識を向けたところに集まる」性質を持つのでした。

今回、鼻腔や前頭葉を意識して1000回の出入息を繰り返した後のその部位のスッキリ感は、たまらないほど心地よいものがありました。

バストリカーはとにかくパワフルでした。エネルギーが全身にみなぎり高まる感じです。【七つの呼吸法】の最後を飾るだけあって、ここにはブラーマリーをのぞく全ての呼吸法の要素が詰め込まれています。

バストリカーは七つの呼吸法攻略のラスボス的存在です。呼吸筋の全てを使い、3つのバンダをかけて負荷のかかる呼吸法を選択します。呼吸力が養われていくのを実感しました。

カパーラバーティが終わると意外な静けさに包まれます。激しい出入息とはいえ、1000回の出し入れを同じペースで8分以上繰り返すことによって、自律神経が落ち着き整ってくるのでしょう。瞑想に入りやすくなると言われる所以ですね。

一方のバストリカーはとにかくダイナミックです。ポジティブなマインドとなり活気で満ちていきました。

以上がカパーラバーティとバストリカーの比較です。どちらかの方が優れているというのではなく、両者は異なる素晴らしい特性を持っています。カパーラバーティとバストリカーを上手に使い分けることができれば、私たちの人生がより豊かになっていくでしょう。

次回予告:呼吸法ウォーキングの実践記録

実はすでにスタートしていますが、次回は【呼吸歩ウォーキング】を21日間実践し記録、報告します。お楽しみに。

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